2017年の西日本一周では仙台と名古屋の往復に太平洋フェリーを使いました。楽しかったなぁ〜。
っじゃなくて...
苫小牧ー仙台ー名古屋間をバイクと共に移動したいときは太平洋フェリーを使うことをお勧めします!
- そもそも太平洋フェリーとは
- 太平洋フェリーおススメの理由その1.「乗るだけなら」安い
- 太平洋フェリーおススメの理由その2.旅人➕αと繋がれる!
- 太平洋フェリーおススメの理由その3.非日常な体験ができる
- フェリーの注意点まとめ
- おわりに
そもそも太平洋フェリーとは
太平洋フェリーは北海道苫小牧ー宮城県仙台ー愛知県名古屋を結ぶフェリー路線。
それぞれの航路の所要時間は以下のようになっています。
航路 | 距離/所要時間 |
苫小牧ー名古屋(仙台寄港) | 1330km/40時間 |
仙台―苫小牧 | 560km/15時間 |
仙台―名古屋 | 770km/22時間 |
「いしかり」「きそ」「きたかみ」の3隻が就航しており、「きたかみ」以外の2隻は2000年以降に新造された船で内装も比較的現代的になっています。
航行する「いしかり」
「いしかり」「きそ」のB寝台(1枚目)と「きたかみ」のB寝台(2枚目)。「いしかり」「きそ」のB寝台はカーテンを引き下ろすことで完全な個室になります。
写真:船舶紹介|太平洋フェリーより引用
なお、「きたかみ」は苫小牧ー仙台航路のみの就航となっています。
ではここから、太平洋フェリーおススメの理由を紹介していきます。
太平洋フェリーおススメの理由その1.「乗るだけなら」安い
太平洋フェリーは、運賃が最大半額になる「早割」が使えます。この早割、なんと
バイク運賃も半額になる
のが最大の利点です!
きそ|船舶紹介|太平洋フェリーより引用
上の写真のような、雑魚寝の2等寝台の一つ上のランクのB寝台(完全個室2段ベット)の料金と、排気量ごとのバイク運賃を合わせた金額を表にしました。
~50cc | 通常運賃(B寝台+バイク) | 早割(B寝台+バイク) |
苫小牧ー名古屋 | 20100円 | 11400円 |
仙台―苫小牧 | 14600円 | 8100円 |
仙台―名古屋 | 12600円 | 6900円 |
51cc~400㏄ | ||
苫小牧ー名古屋 | 25300円 | 15000円 |
仙台―苫小牧 | 17600円 | 10200円 |
仙台―名古屋 | 15500円 | 9000円 |
401cc~750cc | ||
苫小牧ー名古屋 | 30400円 | 18600円 |
仙台―苫小牧 | 20200円 | 12000円 |
仙台―名古屋 | 17300円 | 10900円 |
751cc以上 | ||
苫小牧ー名古屋 | 32400円 | 20000円 |
仙台―苫小牧 | 22700円 | 14000円 |
仙台―名古屋 | 25000円 | 12500円 |
このように、仙台ー名古屋間で中型バイクだと1万円を切る安さ!仙台苫小牧間でも10200円と、バイク運賃が入っているとは思えない破格の安さです。
早割の条件・注意点など
ただ、この早割を使うには条件や注意点がいくつかあって
- 乗船日2か月前~28日前のネット予約で、早割を選択した場合のみ
- 予約後に乗船日、区間、等級、割引などプランの変更はできない
- 払い戻し手数料は、予約取り消し日にかかわらず運賃の30%
などなど、旅に行けなくなったり予定がずれたりした場合は、通常運賃で利用するよりお金がかかってしまう場合があるので、計画はしっかり立てたいもの。
また、安いだけあって予約枠がなくなるのが早いので、なるべく早めに予約するのがベスト!
「乗るだけなら安い」の理由
太平洋フェリーの運賃は、文字通り人やバイクが運ばれる時にかかる料金のみ。食事代は含まれていません。船内では朝昼夕にビュッフェが開かれますが、それぞれ以下のように有料。
朝 | 1000円 |
昼 | 1000円 |
夕 | 1500円 |
苫小牧ー名古屋便で、朝食2回、昼食1回、夕食2回をビュッフェで済ませると6500円と、それだけで大きな出費になってしまうので、乗船前に地上で弁当やおつまみ、飲み物などを買い込んでおくのも手の一つ。
太平洋フェリーおススメの理由その2.旅人➕αと繋がれる!
太平洋フェリーには「乗船前」という出会いの場と「食事」という親睦の場が全て揃っています。
フェリーに乗るバイク乗りの方々は、飛行機のようなブリッジから乗船する一般客と異なり車両デッキにバイクで直接乗り込むので、必ず一度はバイク乗りが乗船待機のために集合するタイミングがあります。
そこでとりあえず隣になった人に
「これから旅ですかw?」
と言えば面白いくらい話が膨らんでいきます。
実際私も乗船待機列で話しかけたカブ乗りの人と仲良くなることができました。
乗船後は食事をしながら海を眺めたり、(お酒を入れてもいいし)談笑すれば今日会ったばかりとは思えないほどの仲良しに...。
Facebookとかでつながっておけば下船後も旅仲間!
私は西日本一周の初日に太平洋フェリーを使いましたが、船で出会ったバイク乗りの方は突然話しかけてきた私を快く受け入れてくださり、不安だった一人旅のスタートを後押ししていただきました。m(__)m
とまあこんな感じで、旅のスタートダッシュを決めるのにフェリーはもってこい!
帰りのフェリーでも、今度はバイク乗り以外の人とも繋がれて、旅の締めくくりとしてとても充実してました。
ちなみに、洋上では圏外の場合が多いので、部屋が違った時にいざ夕食の時間や 待ち合わせ場所を決めようとしても連絡が取れず、同じフェリーに乗っているのに会えない悲しい事態になりかねないのでお気を付けて...。
太平洋フェリーおススメの理由その3.非日常な体験ができる
子供のころ、新幹線や飛行機に乗るときは決まってワクワクしたもの(懐古)
ワクワクしすぎて発熱しましたが...笑
実はフェリーには、今となっては感じなくなってしまったそのワクワクを再び呼び起こしてくれるような仕掛けがたくさん!
というか
海の上なら何しても新鮮(爆)
車両デッキの無機質な格納庫感。好きっていう人にはイイんじゃないでしょうか?
バイクをしっかり固定したら、必要な荷物だけをもって予約した寝室へと向かいます。
私が泊ったのは下から二番目のB寝台。おろすタイプのカーテンがついた2段ベットでした。これもまた天井も低いし幅も必要最低限しかないので秘密基地感があってイイ...。
荷物を整理したら、そろそろ出港の時間。甲板に出て離れていく陸地に思いを馳せます。港の中では結構ゆっくり進むので、これから旅に出るんだなという気持ちをより増幅させてくれます。
ちなみに見送りは誰一人…来ませんでした…。
荒ぶるカモメのポーズ!(古杉)
完全に海に出てしまったら、過ごし方は自由。
太平洋フェリーは船内アミューズメントもいくつかあって、3デッキを貫く吹き抜けでは、ミュージシャンによるジャズの演奏会があったり、船尾シアターでは映画やコンサートも見られます。
海を見ながら本を読んだりコーヒーを飲んだりするのもあり。もしくは、夕飯まで寝ちゃうのもぜんぜんアリ。
あとは航海中に一度だけ、自分が出港してきた港へ向かう太平洋フェリーの別便とすれ違うので、甲板に出て手を振って、向こうの船の人々と声が届かないのに通じ合う一体感を味わってみるのもいいかも。
なおどういう挨拶をすればいいのかは不明な模様
日が沈んだら腹が減る(至言)
フェリーでの食事には2通りあって、一つは船内レストランを利用する方法。もう一つは乗船前に食料を買い込んでおく方法です。船内レストランは大抵割高なことも多く、太平洋フェリーは夕食バイキング一人2000円でした( TДT)。朝食も1500円...
旅テンションで行き帰りとも全食バイキングでしたけどね!(自暴自棄)
まあ海を見ながらとか複数人で食卓を囲めばどんな食事でも楽しくおいしくイケると思うので、そこは人それぞれ。
金持ってそうな人と仲良くなればいいんじゃない?(ダメです)
お腹がふくれたら。
風呂入ってさっぱりしましょうね~^。
海水風呂じゃないのでご安心を。ここでも海を見ながら入ることができます。ちなみに船が揺れてると張られた湯が揺れに合わせて波打つので体もそれに合わせてユーラユラ。これもこれでここでしかできない体験ですワラ。
ちなみに海が荒れすぎると風呂が閉鎖されるので空いているうちにちゃっちゃと入ってしまいましょう。
あとは寝てしまえば目的地はすぐそこ!
早起きして朝日を見に行くのもいいし、
ゆっくり寝て到着を待つのもよし。
次第に近づく目的地に胸を高鳴らせ...
旅人たちはそれぞれの旅路へと消えていくのでした…。
フェリーの注意点まとめ
- インターネットで予約しても、乗船時に支払いに使ったクレジットカードと車検証が必要。
- 食事は別料金。売店も割高なので食料は乗船前に購入しておこう!
- 携帯は圏外が多いので、集団での行動予定はあらかじめ決める
- 酔いやすい人は酔い止めを持参しよう。船内売店でも売っている(「いしかり」では販売無し)けれど、売店の開店時間は決まっている。
- 海の荒れ模様によって風呂などの施設やイベントが閉鎖や中止になったりする。
- 自販機でのアルコール販売は23時~5時まで中止。
おわりに
フェリーの楽しみ方、いかがだったでしょうか!少しでもフェリーの楽しさが伝わったのであれば幸いです。(乗るだけなら)安くて快適なフェリーを使うバイク乗りの方々が増えてくれれば、旅の楽しさを共有する輪が広がり、旅人それぞれの心に忘れられない思い出が刻まれるのではないでしょうか!